遺伝子発現データからの有用知見の抽出

階層型クラスタ解析

マイクロアレイデータの解析においてよく行われるのが、階層型クラスタリングによる発現パターンの似ている遺伝子同士のグルーピングである。いくつかの遺伝子が状況変化に対して経時的に似たような発現変動を生じている場合、それらの遺伝子は細胞内において共通した機能や役割を持つものと考えられる。よって、マイクロアレイデータを用いた遺伝子クラスタリングは、同じクラスタ内に存在する機能既知遺伝子から機能未知遺伝子の機能推定の手助けとなる。本課題では、酵母の細胞周期マイクロアレイデータを用いて階層型クラスタリングを行うC言語プログラムを自作する。

Gene Ontologyを用いた統計解析

同じクラスタ内に存在する機能既知遺伝子から機能未知遺伝子の機能推定を行う。このために本課題では、クラスタ内遺伝子群に統計的に有意に割り当てられた遺伝子注釈(GO term)を同定するC言語プログラムを自作する。この際、頻繁に探索を行うため、ハッシュテーブルを作成しこの過程の高速化を行う。